蜂箱収穫、マムシ2匹

N先生が群馬出張から帰還。午前中雨降りで、囲炉裏を囲んで土産話に花が咲く。

稲穂が実り始める。

が、サルが入ってイネを一部荒らしていた。

ソバのタネが発芽。

セミの声が聞こえ始め、午後に雨が上がった。

皆は草刈り。雨の後は手鎌で。

今日は蜂箱を取らねばならない。6段も積んでしまったので、先日の台風で倒れはしないかとハラハラしていた。

蜂たちの勢いは旺盛である。キイロスズメバチにお死骸が転がってでいた。熱殺蜂球 (ねっさつほうきゅう)で殺したのだろうか?

N先生に手伝ってもらい、いつものようにパン切りで巣房をカットする。

ずっしり重い。これはかなり採れそう。それにしても蜂が箱にどうしても付いて来てしまう。刷毛で追い出したりするが、蜜が羽について飛べなくなり死んでしまう蜂が多数出る。これがいつも心苦しい。なんとかいい方法はないものか。

その後、田んぼの畦の草刈りをしたのだが、イネの花にもミツバチが吸密に来ている。ニホンミツバチの蜜は「百花蜜」という通り、このような単子葉植物の地味な花からも採蜜しているのだ。

沢で枯れたスギを伐採して運んで広場に積んでおいたのだが、草に埋もれ始めて気になっていた。雨ざらしということもあり。このままでは腐蝕が進んでしまう。皆で風通しのいいコンクリートの場所まで運ぶことにしたのだが、大きな半割りの木をひっくり返したところ・・・

マムシがいた!!! それも2匹。

時節柄、殺生すべきときではないのですが、致し方ありません。一匹目は殺して皮を剥ぎ、竹串をつくって串焼きに。内臓には仔が五匹も入っていました。

二匹目は生け捕りし、しばらく吐かせて焼酎漬けにする予定。

絶食させても2〜3週間は平気で生きているらしい。

少し焼いたところで、藁縄で「弁慶」をつくり、天井にぶら下げておくことにした。

やはり7/4にアップした上流に向かって右手の沢すそにある植物は、オミナエシっぽい。つぶつぶの花の蕾ができてきた。開花が楽しみ(黄花が咲きます)。皆さん刈らないようにしてください。

別件ですが、『米が育てたオオクワガタ』(写真・文:山口進)という本に出会いました。この本によれば、いわゆる「山おやじ」と呼ぶ瘤のある台場クヌギは、刈敷【かりしき】を繰り返した結果うまれたものだ、というのです。

刈敷【かりしき】とは、生の小枝をそのまま田んぼにすき込むことを言います。「芝刈り」という言葉がありますが、あれは燃料の薪を取りに行ったのではなくこの「刈敷」のための収穫だった・・・これはかつて内山節氏の講演でも聴いたことがあります。

僕らは有機肥料といえば完熟堆肥、油かす、金肥などを思い浮かべますが、それ以前は生の草木をそのまま土に敷き込んでしまう刈敷【かりしき】が普通に行われていたのです。

生葉や生枝は地表面では分解が早く、分解の過程で有機ガスの発生を抑えることができる。萌芽力のきわめて強いクヌギやコナラはこの刈敷に最適の樹種で、山間の棚田では田んぼの周囲にこのクヌギ・コナラを意識的に残しておき(あるいは植樹して)、薪炭の燃料としてだけでなく、刈敷に利用していたのです。

山おやじのようにやや高伐りすると刈り取りの作業がしやすいだけでなく、地際で伐るより萌芽力も増します。刈敷用に管理する形態としてあの台場クヌギの形が最適だったわけです。

そして、あの形態から台の部分に水が溜まりやすく、一部は腐蝕してウロをつくり、それがオオクワガタの生活に欠かせないものになっていった。かつて五名でもオオクワガタがいたという話を聞きましたが、この山おやじは重要な発生源になっていたと思われます。

すでに刈敷が使われなくなって、山おやじのコブから出ている枝は主幹のような太さにになってしまいました。1本でも刈敷を復活させて、実験的に田んぼにすき込んでみたい! そしてオオクワガタの復活を!・・・そんな思いが生まれました。

次回は9/5です。それまでだいぶ間が開くので、涼が増した頃、平日にピザ&タンドールでキャンプでもしたいですね♬

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コメント

  1. MM より:

    初めまして、とても興味深く刈敷の話を読ませて頂きました。
    自分も家庭菜園をやっていて、畝に樹木の剪定枝でマルチする、矢野氏の大地再生のやり方を真似てやってみて、作物の育成の影響が良くなった感触を得る経験をしていて、今回の刈敷の話のようなことは仮説としてふと思ったこともあったので、とても納得できました。
    ただ剪定枝マルチしたところで、コガネムシが大量発生したことがあり、後で別の機会に剪定枝マルチの裏側をめくってみると、その幼虫らしきものが複数いたのを見た事があり、害虫の発生との兼ね合いや、マルチでなく土中に漉き込む場合の分解の具合、時間的経過の様子も確かめつつやらないと、春の田植えのときに土中に大量の枝が未分解で残ってガスを大量発生させたり、作業性がひどく悪くなることもあるかと思いました。
    いきなり不躾とは思いますが、個人的な感想として述べさせて頂きました。
    生剪定枝をどの程度、どのようなやり方、形状で、どれくらいの量漉き込んで、分解にどのくらい掛かるのか、個人的にも試してみようと思います。
    有益な記事を読ませていただき感謝いたします。

    • gomyoclub より:

      MM様、コメントありがとうございます。そういえば刈敷と大地の再生は共通項がありますね。大地の場合は水脈溝に枝葉を入れる時は必ず炭をワンセットで入れます。これが有機ガスの吸着や微生物分解への触媒となります。水田の場合は水に浸かるのでむしろ生葉につく酵素により発酵作用も起きるのではないでしょうか。また、稲刈り後には刈敷の残骸は回収され、焚き木として利用していたようです。『米が育てたオオクワガタ』を通読すると、刈敷の作業はトータルでみてかなりの労働だとありますが、現代の機器を使って効率化すれば一部で実践することも可能かと思います。Gomyo倶楽部フィールドでの台場クヌギ(やまおやじ)の写真はこちらをごらんください。
      https://gomyoclub.net/archives/1037

      大内正伸 拝