植物たち

このフィールドの植物たちを紹介します。まずは棚田上流の沢の中の荒廃竹林です。この枯れた竹の間から春の植物たちが芽吹いて花を咲かせます。

higasinosawa
(2016.4.29)

ユキモチソウです。隣に倒れてきた竹があるのが解りますね。

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(2016.4.29)

ユキモチソウはサトイモ科テンナンショウ属で、同じ仲間のマムシグサ、ウラシマソウ、カラスビシャクと同じように仏炎苞(ぶつえんほう)が見られますが、なんといっても花の中央の白いマシュマロのような付属体が特徴的です。分布は世界的にも日本の四国と奈良県三重県の限られた地域にしか生息しません。別名「カンキソウ(歓喜草)」は「この奇草を入手して歓喜した人があったため」(『牧野新日本植物図鑑』P.813)といわれていますが、私もこの場所で初めてこの花に出会い歓喜した一人です。

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(2015.4.25)

四国では道の駅などで鉢植えが500円程度で売られているのをよく見かけますが、その貴重さに気づいていない人が多いのではないでしょうか。それだけに盗掘が心配されます。

モチツツジ:春の観察会の頃、ちょうど開花します。静岡以西~岡山と四国に分布、東かがわの山間部にはとても多く見かけます。モチツツジの名の由来は花の基部や若枝に粘着性があることから。

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(2014.5.18)

オカトラノオ:田植えの時期、Gomyo倶楽部のフィールドでは御田植祭の頃に見られます。

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(2015.6.14)

ランの仲間、エビネです。盗掘により自然の生息地が全国的に激減しています。雑木林の中、やや明るい木漏れ日が射すところに群生地があり、荒廃竹林の中にも小さな群落があります。大切に保護していきたいと思います。

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(2016.4.29)

キエビネ:同じくランの仲間です。エビネより花大きく、数はとても少ないです。

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(2016.4.29)

キキョウ:田の畦に多く、工事後に石田高校の生徒さんたちが挿し木苗で増やし、新植して回復しました。しかし草刈り時の選別が難しいです。

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(2014.7.13)

オミナエシ:花がない時期は葉の形が特徴的ですが、やはり草刈りのコントロールで残すのが難しい。昔は手刈りだったし牛馬の飼葉に草を部分刈りして持ち出すことが多かった。それでこれらの花が意識的・無意識的にも残りやすかったのかもしれません。

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(2014.7.13)

カワラナデシコ:この花を含めた上3種は「秋の七草」です(いずれも開花は夏ですが秋まで長く咲き続けます)。外来種に被圧されることが多いので見つけたら草刈りで救い出してやります。

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(2014.7.13)

リンドウ:秋のフィナーレを飾る花です。ここではちょうど稲刈りのときに咲きます。やはり石田高校の生徒さんたちが増やしてくれています。

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(2015.10.25)

クヌギ:やや高伐りして萌芽更新を繰り返し、大きなこぶの幹を持つクヌギを「台場クヌギ」と呼びます(通称「やまおやじ」)。四国では珍しいものですが、このフィ―ルドには何本か見つかります。高伐りするのは一説にひこばえの獣害を防ぐためともいわれ、こぶの部分は穴ができ上部には樹液が出て、昆虫を呼ぶ樹となります。今後、どのように更新させていくか、検討中です。

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(2015.4.25)

※定期的に里山とその周辺の観察会を行なっています。長く多大な努力によって守られてきた棲息域です。稀少植物の採取・盗掘は厳禁です。

続きます・・・

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