先日11/20の活動では、あの区画の仕事をほぼやり遂げた・・・と言えるほど明るくきれいに整備されたが、空中にのしかかる枯れ竹がどうしても落ちてこないところがあって、それは斜めに伸びた二本の木が梢を接触させ、そこにフジつるがからんでいて、そこを竹が座っているのだった。
その片側の木はナラ科の広葉樹に思われたが、もう一方の木は・・・
スギ? いやヒノキか。ちがう、これはネズという木なのだ。ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、葉はスギに似ているが、硬くて触るとチクリと痛い。その針葉をネズミ除けに使っていたことからネズミサシの別名がある。
H氏が香川では「モロタの木」と呼び、非常に頑丈な木なので、昔はよく「田んぼのはざ掛け」に使われた、と教えてくれた。
関東や東北では少なく、西日本の花崗岩地帯、乾燥する尾根などに多い。五名では大川ダムを過ぎてヘアピンカーブが始まる辺りの岩山によく生えている。樹形はゴッホが描く糸杉のように尖った形をしているのでスギとは容易に見分けがつく。
私が最初にこの木を意識したのはまだ群馬にいた頃、旅で岡山あたりを通過しているときだった。2010/5/16の日記に「山陽のネズ」というタイトルで次のように描いている。兵庫の明石でたまごやきを食べたその後の足取りである。
途中、山林に奇妙に尖った針葉樹を見つける。道路キワに見つけたものを確かめてみると・・・ネズ(杜松 Juniperus rigida)だ! 山陽の松林はマツ枯れで壊滅したが、その下に育った広葉樹が大きく育ち始めている。そしてその中にネズも生えてきているのだ。西洋ではネズの実でジンの香りをつける。実は鳥が食べ、糞から実生が育つ。
また、最近では三木にある里山オーナー制度の山で、このネズの枯れ木を伐採し、囲炉裏暖炉で燃やした経験を書いた(2016/1/28「山で拾った枯れ木を燃やす」)。
ネズの枯れ木をさばいたものがあったのでそれを入れてみた。じっくりとよく燃え、これは枯れ薪とはいえ固く重量もあり、一級品の広葉樹の薪にも勝るとも劣らない。
このように、ネズはなかなか面白い木なのである。花崗岩の山が多い香川は全国的にもネズがとても多い地域といえる。枯れ木や伐採木があればぜひともまた手に入れていろいろ使ってみたい。
さて先日、「平成28年度 森林・山村多面的機能発揮対策交付金」について、2回目の交付通知を受けました。これで申請通りの満額を得ました。
現在、この交付金は道具類の購入(ナタ、ノコ、ブルーシート、燠炭用備品)、マイクロバス代金、森林ボランティア保健等に使用していますが、肝心の皆さんへの日当や、交通費、事務経費、講師料等の清算ができていません。
事務会計を一手に引き受けていたyuiさんがこの秋に亡くなったこともあり、ごたごたとして先延ばしになってしまいました。申し訳ありません。
年内には清算し、各自にお支払いしたいと考えていますのでお許しください。それから、囲炉裏暖炉を囲んで2016年の反省会(忘年会)をやりたいですね。今後の計画も話し合いましょう♬