冬の観察会、姿寿司、大地の再生

冬の観察会の日。タガメとゲンゴロウを見たいというWさん親子、香川大学の学生、そして「大地の再生」九州支部の仲間が初参加。まずは池にもんどりを仕掛けに行き、水生昆虫の観察をする。

冬枯れの池、堆積した泥の状態を見るのにいま流入を止めている。水位が下がってヘドロ状態の底が見えてきた。

還元化されたかなり臭いヘドロ状態になっている。ふつう、ため池は「ゆる抜き」といって毎年定期的に水抜きして掃除をする。それをしないと水草の枯れたもの、つまり有機物がどんどん底に堆積していき、酸素循環がなくなるとヘドロ化していく。

この池は下流の田んぼに使われなくなって久しく、ユル抜きの機能がすでにない。今後の対策としては泥の掃除をしてヘドロを取り出すか、ポンプで抜き取るしかない。いずれにしてもため池の動植物にダメージを与えることになるが、このような手入れを続けないとやがてため池は湿原へと遷移してしまい、水性生物は激減するのである。

今日のお昼にピザを焼くために窯を薪で燃やし続ける。煤切れするまで2時間はかかる。扉がついて窯らしくなった。

新しい頑丈なテーブルがやってきた。これでピサ生地の延ばしも安心。だだし、生地の扱いはなかなか難しい。

今回のトッピングの目玉、石田高校の「オリーブ黒豚」で作ったベーコンをN先生が提供してくれた。

子供たちもピザの仕込みや焼きをやってみる。

できた!

サラダと味噌汁、そして漁師M君の魚を使った姿寿司、これはN先生の差し入れ。

午後は堰堤の上流に入り、私たちの荒廃竹林の再生現場を見てもらい、作業体験もしてもらう。

棚田跡がイノシシのぬた場になっている湿地帯に、Kさんが溝を掘り始める。

「大地の再生」の仕組みをレクチャーしながら溝掘り・水切りの実演。香川大学の学生たちも神妙な面持ちで聴く。

伐った竹の置き方ひとつにしても、空気が通るような法則性で置くのだ。

2つの沢をコンクリートの堰堤で遮断されてしまった。だから、1カ所でも風穴を開けたい。それには尾根筋がいいだろう・・・

ということで、ここを風の草刈りで整理する。

途中でもんどりを引き上げに行き・・・

種類と数をカウントして、モツゴ(クチボソ)とカワバタモロコの違いを観察する。

その後も大地の再生。斜面変換点に点穴を掘って炭を入れる。

湧き水池の脇にぬかるみには溝を掘って、炭まきと粗腐葉土のグランドカバー。これにて終了。いつもより1時間半オーバーだった。

ところでこ湧き水池には藻がわくのだが、その藻を食べているトビケラを発見した。枯葉でイモムシ様の自分を巻くように巣を作っている。それが藻の上でゆっくり動いているのでわかったのだ。正式和名は何というのだろう? 成虫はどんな形なのだろう? 自然は面白いなぁ。

※残念ながらゲンゴロウとタガメは今回も不発だった。

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