東かがわにある溜め池に行ってきた。前回からわずか4日後だが、山の緑は刻々と変化しているのが解る。
今日は溜め池の観察に双眼鏡を持っていった。最短50cmまでのピントが合う機種なので、水面すれすれに泳ぐ小魚やアメンボや水底をモソモソ動くエビなんかがリアルに見えて、忘我の境地にひたる。水中から細かい泡が浮かんでくる。藻たちが光合成で作っているのだ。酸素は水中に溶けるが、光合成が盛んだと溶けきれないで気泡になる。
やや遠く、コウホネのすきまの水面にカエルが顔をのぞかせていた。こういうのは肉眼では発見できない。草原を歩いているトノサマガエルを見つけた。まだ小型(痩せている)。
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さて、作業の続き。目標は棚田作業や今後の里山再生に参加する女性のためのトイレ作りです。トイレ自体は簡単な自然分解式なのだが、肝心なのは小屋掛け。
今日は地元農業高校の学生たちがたくさん来ていたので、要領を教えながら手伝ってもらう。柱に横木を番線しばりで取り付けているところ。
柱のVカット(イスカ切り)に載せた桁材をかすがいで止めます。
こちらは竹割り組み。屋根材にどんどん半割りを作ってもらう。たぶん、皆はじめての経験。
昼食はまた農業高校オリジナル食材の手打ちうどんを現地で作っていただいた。
小麦粉も自家製とか! さすが香川県の農業高校♬
午後からは屋根にとりかかる。
まずは半割り竹を桁にビス打ちし(あらかじめドリルでネジ穴をあけておかないと割れるので注意)、その上にひっくり返した半割り竹を被せていく。これですき間がふさがれて雨もりせずに流れるしくみ。ただし、今回は竹がやや細く曲がりもあってやりにくかった。上の竹をビス打ちするのは手間がかかりすぎるので省略して上から細い丸竹で押さえつけることにした。
便槽は工事現場で不要になっていた水道管(鋳鉄管の片割れ)をHさんが確保していたので、それを土に埋め込んだ。内部の土をさらに少し掘り込んで、土への浸透と微生物分解を促す。
壁は細い丸竹を横材にひもでくくりつけることにした。ひもは畳縁の廃材を利用。人海戦術で1時間くらいで3面が出来上がった。
これらをトタンの波板でやったら早いけどチープに見えてしまう。自然素材は美しいね。それから、デザインに「ゆらぎ」があるから目に優しく映る。
私はひとりヒノキの丸太を割り、厚板を2枚作って・・・
便座を作ってみました♬ 仮置きです。もうちょっと改良を加えます。
壁のすき間がちょっと気になるので横材を追加。
完成は次回になりそうです。
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帰りにショウジョウバカマの棲息地を案内してもらった。このような低標高、かつ雨の少ない香川でショウジョウバカマがいるのが驚きだ。小沢のきわの湿った土崖地で、わずか数株しかない。
近辺には白花もあり、地質によって棲み分けているようだ。かつて見た私の記憶をたどってみると、新潟の越後三山や豪雪地帯の十日町、そして北アルプスの白馬岳・・・ということになる。南では屋久島にも産するが標高1200mまで登らないとなかなか見れない。
つまり、残雪とワンセットになっている植物なのだが・・・。