2020「脱穀体験」無事終了

ようやく、棚田までこぎつけました。前々日の大雨で、本格的な作業は持ち越しかなとあきらめていましたが、当日の状態は何とか脱穀できそう。秋雨前に何とか草刈りを終えていた畦畔や、森林組合の仕事の合間に会員K嬢が一人で草刈りしてくれた池の周りには、彼岸花が咲き誇っています。

イベント参加者、会員総勢27名が集まりました。今年は御田植祭も緊急事態宣言中で実施に悩み、秋の稲刈りシーズンには、連日の灼熱地獄から一気に台風、続く秋雨にかわって、いつイベントが実施できるか悩まされた年でした。

これまで、五名の棚田はよく言えば無農薬、無化学肥料で耕作を続けてきましたが、実のところ藁も含めて収奪を繰り返し、堆肥の投入も全く行ってきませんでしたから、収量は減る一方。H氏から、こんなに大勢の協力で耕作しているのに、少しは皆の口に入るくらいの収穫をみたい、いつも心配してくれている地元の古老の意見を聞いて今年は最低限の肥料と除草剤を使ってみてはと提案があり、田植え時の一発肥料と初期除草剤を施用しました。

手違いで、毎年箱苗に施用していたイモチ病予防剤を使用せず、長梅雨末期に葉イモチ病の発生をみるという大失敗もありましたが、どの田も目を見張る成長で先日の稲刈りでは稲架木の追加に追われる有様でした。

さて、今日は9月上旬から順次手刈りして干してきた赤米とイノチノイチの脱穀作業です。現地にバインダーを運び込み手の空いた会員で天気をみながら刈っておくつもりが、台風に秋雨前線の停滞が続き、田んぼには水が溜まりっぱなし。雨の合間に覗きに来た会員で少しづつ手鎌で泥田の稲刈りを続け、結局バインダーは投入せず、わずかな田んぼの稲刈りに1週間以上かかりました。

籾の混入を避けるため、赤米は足踏み脱穀機で、イノチノイチはハーベスタでの作業です。足踏み脱穀機は、農機具回収業者のストックヤードにあった程度のいいやつを数年前に入手しました。カバーがなくなっていたのは、Gomyo倶楽部のノッポさんF氏が園芸支柱とシーツで工作してくれました。

大人でもきれいに籾が飛んで行く様子にはまってしまい、なかなか子供に回ってきません。赤米は丈が長く、うっかりすると脱穀機に巻き付いてしまいコツが要ります。コツをつかんだ女子高校生が手際よく、穂先からきれいに脱穀していました。

古代米の赤米には赤く長いノギが残っており、藁屑と絡まって籾袋への回収も大変です。まだ湿っている藁は、石田高校の牛の餌にするため、脱穀後再び稲架に戻しました。これらの作業を分担し、3枚1.5aの赤米すべて足踏み脱穀機でやり終えました。

イセヒカリの方は赤米よりも少し広い2枚2.6a。ハーベスタを使いおじさんと男子高校生の少人数で、のはずが中々作業がはかどりません。機械の中で脱穀はするのですが、籾袋に送られてこないのです。パイプの中を覗いたり、カバーを外して溜まった籾を掻きだしたり、悪戦すること一時間。農機具屋を呼ぼうかというところで、何とか解決しました。

イノチノイチは籾粒が大きく、さらに今年は分げつも進んだため、一度に送り込むと吹上羽根のところで渋滞し詰まってしまうようです。ベテラン会員E氏が気づき、藁束を薄く広げて少しづつ送り込めば順調に回収できるようになりました。

と、「カレーできたよ~」の呼び声。本格的な作業はお昼からとなりました。藁束を稲架から運び脱穀後再びかける高校生、藁を送り込むE氏の外、機械周りにおじさん数名の布陣で去年4倍以上の籾袋を回収しました。

パエリア製作日記はこちら

子供たちも、作業の合間にトカゲやバッタを捕まえたり、食事の手伝いをしたりと1日大忙しでした。

回収した籾袋は石田高校に運ばれ、必要なら天日干しして水分確認した後、籾摺りされて玄米になります。残るは先週稲刈りしたイセヒカリ2枚。面積は今日の約2倍です。次週10月の活動日、天気と集まってくれる会員を祈るばかりです。

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ヤフオクやスクラップ屋からGomyoにやってきた道具たち。

〇歩行型2条田植え機:使用1年の極上品がヤフオクで1万2千1円!高松の業者の倉庫に取りにいくも、どうしてこうなったか以前の持ち主のことが心配になる。

〇2千円のコンプレッサーと3千円の高圧洗浄機:五名に増えた農機具のメンテナンスに、H氏の発電機とともに大活躍。スクラップ屋にあったときは動いたらいくら、動かなかったらお代はいりませんという扱い。なくては耕運機、田植え機、バインダー、ハーベスタetc、ここでは整備できません。

〇押し切り:鉄くず回収業者にあった藁切り。恒温水槽買ったおまけに貰った。堆肥づくりやピザ窯の粘土に入れる切藁づくりに。

〇アルミ平鍋:焙烙鍋だが、五名ではパエリヤ鍋。ヤフオクで福井の古物屋からゲット。2千円だが送料が900円くらいかかった。鍋釜の生活道具や農林業の刃物など専門に出品するのでしばしば利用。何でも大体2千円からなので、トチ3本セットとかヨキなど購入。福井から送ってもらったヨキを高松の鍛冶屋土佐刃物に楔を入れてもらいに行くと、主が銘をしげしげと眺めこれは高知の本家が作ったものだからと無料で直してくれた。どんな経路で旅してきたのか。

(報告:N/写真:大内)

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