前日に奈良県のKさんという方からメールが入り、今日の活動に参加したいとのこと。グーグルマップでGomyoの活動場所、駐車場の位置がわかるように作ったものがあったので、そのURLを送っておいたら、Kさんは一番乗りで到着していた。
暖かな春の陽気で、お茶を沸かしながら談笑していると、11時を過ぎてしまった。イノシシのヌタ場にできた水たまりには、先日のニホンアカガエルの卵が孵化して小さなオタマジャクシがうごめいていた。
体調はまだ1㎝ほど。水中で接写。
前々日、入手して解体を終えたばかりのイノシシのスペアリブを切り分ける。
ニンニク、塩コショウ、そしてレモン汁を混ぜ合わせる。
竹の熾炭をたっぷ作って網焼き。
厚みのある肉は途中でナイフで切ってよく火を通す。美味しそうだ!
熾炭はもう一つのカマドで竹を燃やして生産し、ジョレンで焼肉カマドへ移送する。しかし、焚き火が鬱陶しいくらいの気温に一気に上がってしまった。
サイドメニューに猪肉入り赤だし味噌汁。赤だしは大豆・米味噌の3年ものだそう。こんな色になっていくのか・・・。この味ならシジミやナメコの汁にしても美味しそうだ。
焼けたものからどんどん食べ始める。タマネギ、もも肉を追加。
子供たちもモグモグ。
いのしし、オイシイ!
スペアリブ最高!
Kさんをため池に案内する。メダカの群れが泳いでいるのが見える。多数の生物が動いているためか、池の水に濁りが出ている。
広場の湧き水から神饌田(しんせんでん)に水を引いているコルゲートパイプの下にも小さなたたまり水ができ、そこに5㎜ほどのカゲロウの幼虫やプラナリアがいる。透明な水の生物もいいものだ。
午後は、前回の斜面の手入れの続き。
Kさんは「大地の再生講座」をひらいている矢野智徳さんに師事し、共に活動された経歴を持つ。私が竹の枝払いに困った顔をしていると、矢野さんから学んだという枝払いの方法を教えてくれた。それはなんと先ほど切った竹棒を利用し叩くだけというやり方だった。ナタの刃こぼれさえ招くあの硬い枝の付け根が、驚くことに竹の丸棒で叩くだけで簡単に外れていくのだ。
その後、矢野さん直伝の風の流れを取り戻す方法や、独創的な草刈りのやり方を教えてもらった。ふつう草は地際から刈るが、そうせずに高切りするのだという。
「草の腰の折れるところ、風に揺れるポイントで草を刈るんですよ」
地際から刈られた草は反発し、元の高さに戻ろうと勢いよく草丈を伸ばしていく。高さを維持しながら草を刈ると、草の根は細根化して成長も穏やかになり、草丈も安定する。さらに細根化した草の根は土壌を耕し水もよく吸うのだ、と。
「これを風の草刈りと呼んでいます」
Kさんは、手道具ののノコギリ鎌を使ってそれをやってみせた。矢野さん関連にHPで調べてみると、この「風の草刈り」は地際で草を刈るより、労力が3分の1程度になるという。そしてただ平らに刈るのではなく、地形に沿って風の道をつくりながら草を刈る。それを繰り返すことで土壌は耕され、草の種類も入れ変わるのだそうだ。
これはとても面白い、わくわくするような話だ。Gomyo倶楽部の敷地でも大いにやるべきだろう。
広場に戻ると、竹炭で焼きサンドが作られていた。それを頬張って、本日は終了。帰りの車の外気温度計は15度を指していた。
※グーグルマップに落とし込んだGomyo倶楽部の活動場所案内のURLは、私(大内)かN先生に訊けばメールで転送します。初めてのお友達や、新人が来るときに活用してください。