8/4、「大地の再生」勉強会、開始。まずは五名活性化センターをお借りして、座学を1時間半。大地の再生の支部活動で活躍中の二人に講師を振る前に、まず私(大内)が司会進行と簡単なレクチャーを。プロジェクターとホワイトボードを使って、昨年春から始まった大地の再生との出会い、そのいきさつと屋久島の現状について話す。
次いで、講師の自己紹介。左が松下泰子(大地の再生 滋賀・たむたむ畑)、右が清嶋美希(大地の再生 九州支部)。
松下氏は教育と子育ての視点から大地の再生を語る。いきなり歌から始める、という変化球で硬かった話の流れをガラリと変えてくれた。
清嶋氏は鍼灸師でかつ専門学校で教鞭をとっている。人間の肉体の気の流れや血液の流れが、大地の再生に共通点があることなど、自身の体験と発見からそのメカニズムをわかりやすく紐解く。
講義慣れしているだけに、話やホワイトボードの使い方もうまい。
今回は五名地区のIターンの方々が来てくれ、その関係から口コミで遠方からも多数の参加者が。男木島の小林さん、男木島の石垣イベントにも参加してくれた兵庫のMさんも来てくださった。そして石田高校の生徒も参加。
昼食にGomyo倶楽部のフィールドへ移動。現地では設置と食事の前部隊がすでに乗り込んで、準備万端。
冷たいソーメンができあがっており、
和風出汁ではなく讃岐コーチンの丸鳥から外したガラや鶏皮でとられた塩味スープでいただいた。
これから石窯に入る丸鳥。
石高OBのA君は食当だけでなく獲物も持ってきてくれた。けっこういい型のガシラ(カサゴ)である。これも石窯で焼こうという寸法。
さて、1時開始で実作業に入る。松下氏がノコガマでの風の草刈りの要諦を解説、実践してみせる。
参加者は、やはり実践を見てようやくイメージが繋がったようだ。それでも質問がどんどん出てくる。
ただの法面の草刈り一つにしても深い。U字溝近くの裾(すそ)は短めに借り、部分的に風道を開け、上部の法肩もやはり短めに切るが、全体として遠景と繋がるような刈り方にする。ただ機械的に短く刈るのとはぜんぜん違う。そして、近所のご老人が見たら、草刈りが終わった風景にはまったく見えないだろう。
しかし、前回刈った草の先端は伸びておらず、下から脇芽がたくさん出ている姿を教えると、参加者は一様に驚きと興味をみせる。
そのイメージを頭に実際に各自がノコガマを振るいながら堰堤の上へと進む。炊事の広場からこの道までの空間は昨年12月に清嶋氏が風道を開けてくれたエリア、そこを今日まで私(大内)がキープしながら風の草刈りを実践してきた。ヤブ化が収まり、植生の変化が始まっているのを説明しながら進む。
それにしても暑い! 堰堤上のニホンミツバチの巣まで往復して一度水分補給に広場まで戻ることにした。皆、ハチ箱とミツバチたちの様子にやはり興味津々のようであった。五名地区ではかなりのハチ箱が設置されているのだが、ここ数年まったくといっていいほどハチが入らないという。風の草刈りは、蜜源の花を残すために、そしてハチが飛びやすい空間を作るためにもとても重要な方法である。
ガシラの石窯焼きができていた。
ピザも。
一息入れて、今度はエンジンカッター(ロープ式)の使い方をやってみる。そしてぬた場の湿地の水切りをしたい。
それには水の周囲を短めに刈って様子がわかるようにしなければならない。
三つグワと移植ゴテでの水切り。
沢につながった。風の草刈りと、この水切り(通気浸透水脈)が最も重要な基本である。1日の講義ではとても大地の再生の全貌を伝えることなどできないが、この二つをしっかり印象付けられたのではないかと思う。
15時で終了し、広場に戻ると讃岐コーチンの丸焼きができていた。中のつぶつぶは腹に詰められたもち米である。
水分補給したり食べたりしながら、恒例の自己紹介と感想タイム。石田高校の1年生3人も今日のワークショップには感動した様子で、この草刈りを伝えたいと言ってくれた。
石高OBの二人「Gomyo倶楽部・釣り部」と自紹介。暑い中、彼らの炊事に助けられた。
こうして勉強会は無事終了。かなり手ごたえを感じた勉強会だった。皆、家に帰ったらそれぞれ実践してみたいと言ってくださった。講師の2人も初めての体験だが自信を持ってくれた様子。
私はちょっと熱中症ぽくなって、冷やしたタオルと梅エキスで復帰。そして帰りの温泉でなんとか快復。早めに就寝しました。スタッフの皆さんは大丈夫でしたか? 次回は涼しい時期に♬
参加者の皆様、スタッフの皆様、お疲れ様!ありがとうございました!!