水生昆虫動く、猪肉カレーうどん卵入り

今年3回目の見学会。よく晴れた。1〜2年生は15名が参加。

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まず全員で荒廃竹林の観察。現場での枯れ竹回収作業。

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今日は三本松高校から生徒が一人で見学会にやってきた。このブログを見て参加希望のメールが私(大内)に届いたのである。虫の調査・研究をしているというマニアックな高校生だった。見学会の前半では、H氏がエスコートしてこの地の自然の表情を伝えていた。

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作業のノルマはひとり一束の枯れ竹運び。背負い子も使わせてもらいます。

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枯れ竹は軽いので、初めての生徒でもこれくらいは大丈夫。

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無事に到着。

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薪場に積む作業もやってもらう。ひもの結び方(どうやったらバランスよくしっかり結べるか?)、薪の積み方(崩れないようにきれいに積むには?)。すべてが現場での貴重な体験学習である。

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次に、ため池でH氏から昆虫や魚類の話を聴く。稀少昆虫発見の経緯、その後の衰退と再発見、これからの見通しなど。生徒たちは神妙な面持ちで聴いていた。

「君たちにこのフィールドを托したい、自分たちで考え、子供たちを案内できるようになってほしい」

最後にH氏は「よろしくお願いします」と深く頭をさげた。

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その後、バカ長をはいて網で魚や水性昆虫をすくってみる。

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ガマの穂がふわふわの冠毛になって、風に舞っていた。かつて「穂綿」と呼んで昔は寝具に(布団は「蒲団」とも書く)、針刺しや印肉に使われたこともある。ちなみに、食品の「かまぼこ」は「ガマの穂」に似ていることから名付けられた。当時のかまぼこは細い竹にすり身を付けて焼いたもので、確かによく似ている。

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水が温んだのか、水生昆虫が次々と網に入った。マツモムシ、コオイムシ、タイコウチ、いずれも半翅目、タガメの仲間で、いわば水生のカメムシ類である。いずれも名前が意味深だが、

マツモムシ:マツモ(金魚草)が生えているところによく見られるから。

コオイムシ:メスがオスの背中に卵を産み、オスはそれを孵化するまでそれを保護することから。

タイコウチ:泳ぐときに前足を太鼓を打つように左右交互に動かすことから。

といった由来がある。ちなみにマツモムシが水中でキラキラ光って見えるのは、体毛に空気をくっつけているからだ(このおかげで長く潜水できる)。

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さて、お昼の時間がやってきた。今日のメニューはN先生から「猪肉入りカレーうどん」と聞いていた。が、温泉卵というサプライズが待っていた。

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担当のU先生は「茹で時間が早過ぎて半生になってしまいましたぁ〜」と反省していたが、なんのなんの生黄身もイケてましたぜ♬ 大阪・難波「自由軒」のカレーみたいでw。

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午後、バスが出るまで1時間ほど作業をする。

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私は自作「背負い子」で枯れ竹を運んでみた。枯れ木よりも滑りやすくパッキングが難しい。枯れ竹にはやはり下部に載せ台の棒が出ていたほうが良いと思った。

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一人で奥に入ってみた。まだまだ膨大な荒廃竹林がある。これらを整理するだけでなく、なんとか有用活用していきたい。

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嬉しかったのは生徒さんたちがここの竹を使ってテントのフレームを作ってくれたことだ。接合部はホームセンターで入手できる配管用の継ぎ手、筋交い(正確には「方杖/ほうづえ」)も力作である。これに壁と屋根をつけて、茶室や囲炉裏小屋くらい作れそうである。

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もう一つの大きな課題は台場クヌギの更新である。すでに枯れ始めたものも出てきた。このクヌギの下生えは、かつてはH氏が下刈りして管理し、オオムラサキが飛行しやすい環境になっていた。が、いまは手が回らず、照葉樹の雑木が大きくなりヤブ化している。

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スミレをみつけた。春の到来である。

0305.17

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