これまで手伝いで通っていた東かがわ市の棚田と溜め池で、今月から正式に「Gomyo倶楽部」という名称で定例活動をすることになった(名はこの地区の「五名・ごみょう」から)。
基本作業はまず堰堤上流の竹林の整備だが、将来的には棚田と溜め池を含めた里山全体を保全する目標を掲げている。また、棚田は休まず稲作を循環していく。
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さて、早めに現地に到着して私はまずハチ箱の確認に急ぐ。ほんとうは先週の日曜日が定例活動日だったのだが雨で流れた。だからハチ箱の掃除が一週間遅れてしまった。
やはり床には巣クズが散乱しており、壁に小さなガが止まっていた。スムシの成虫ハチノスツヅリガのようだ。これに卵を産まれるとマズいことになる。床のみならず壁を徹底掃除した(写真は自作の専用掃除道具、これに加えてハケを使って掃いた)。
巣内部の写真を撮ると待ち箱の下部の支持棒にすでに巣がくわえこまれていた。来週は継ぎ箱が必要だ。
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さて、メンバーが続々集まってきたところで作業開始。草刈りしながら堰堤上流へ。
沢にH氏がつくった取水堰があり、棚田に黒パイプで水を送っているのだが、その取水口を新しいストレーナーに交換する作業を、まず参加者全員で見学する。最近は良い道具ができていて、螺旋状のくぼみにメッシュ穴がまわっている取水管があり、小石や落ち葉が詰まりにくい構造になっている。
その後、最初の枯れ竹がなだれ込んでいる場所で作業を始める。枯れ竹ばかりでなく、侵入している生きた竹も伐ってさばいていく。生きた竹は長いので枝払いも面倒である。作業を進める上で重要なのは、散乱した枝や伐った竹を道の山側にまとめて置き、常に作業スペースを確保しておくことである。。
枯れ竹は下で燃料にするので背負い子で運び出す。
生竹は道具や建築に使えるので、長めに切って2カ所をひもで結わえて肩にかついでやはり堰堤の下まで運び出す。本当は伐り旬があるのだが(晩秋がよい)そんな悠長なことは言ってられない。
枝や竹を束にするには畳縁が便利で、結び方は「ねじり結び」がよい。締め上げてから残りのひもをさらにねじり込んで止めていく。複数の長材を結わえるとき、締まりやすく、外すときもラクな結び方である(図解は拙著『山で暮らす愉しみと基本の技術』の見返しイラスト参照)。
伐採ヒノキの置き場を整理して長物の竹を置くことにした。ビフォー・・・
アフター。転げないように竹で杭を2カ所打っておく。雨避けの波板は石を載せておいたのだが何枚か風で吹き飛んでいたのでやはり竹でペグを作ってロープで結わえ被せた。足りないので取り急ぎ次回はブルーシート使おう。
枯れ竹は火を使う広場でストック。ここも屋根がほしい。
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今回の作業場所、ビフォー・・・
アフター。やっぱり人数がいると早いですね。それにこの谷間は、作業するのに涼しくていい。
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竹林の足下で見つけたセンチコガネ。普通は赤銅色の金属光沢があるのだがここのは黒いタイプだ。
ショウジョウトンボの♂。成熟した個体で真っ赤っかである。アカトンボ属とちがって腹が扁平なのが特徴的。幼虫は藻の中に潜って育つので、池をきれいにしようと藻などを取り去ってしまうと絶滅するという。
一回り大きくなって腹も太いトノサマガエルがたくさん♫ 最近ウチの隣の保育園から聞こえてくる「かえるのみどりちゃん」の歌を思い出してしまったw。ちなみに絶滅危惧種です(泣)。
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というわけで、Gomyo倶楽部の第一回目の活動は終始晴天のなかケガもなく無事終了。きちんと成果を上げることができました。参加者のみなさんお疲れさまでした!