ため池浚渫・棚田補修工事、竣工まで

昨年9月17日に台風18号によって被災した神饌田周辺の復旧工事が、4月16日より着工しました。

神饌田の畦畔は大きくえぐられ、大量の土砂が下部の溜池に流出している無残な姿のまま、稲刈りを終え雪の多かった冬を過ごしましたが、今年の田植えに間に合うようにと地元建設会社に工事を依頼しました。

工事前にポンプで池の水位を下げましたが、カワバタモロコやゲンゴロウなどへの影響が心配でした。

まず田んぼの甘土を移動し重機の進入路を作ります。

石田高校の生徒たちが積んだ石垣の大石が途中で出てきましたが、今後別の計画で利用する予定のため集積しておきました。

また、生徒たちが作った蛇篭は、開いて栗石を取り出し、畦畔再生のため使用しました。

できる限り池に近づいてプラットフォームを作り、ここからブームを伸ばして池に流入した土砂を浚渫します。

流れ出た先の砂の中から流失していた電牧器を発見しましたが、長らく水に浸かっていたので再生は困難でしょう。

傾斜地をユンボ2台がリレーして、泥土をダンプカーに積載し搬出しました。

その後、安定勾配で畦畔法面を復元していき、切れていた通路2本も復旧、最後に神饌田の畔を突き上げました。

そして法面に緑化マットを張り付けました。

Gomyo倶楽部の会員や石田高校の生徒たちも協力して、4月21日無事竣工しました。

かつて、ここの砂防堰堤工事にも携わった技術者が担当し、確かな施工と同時に棚田耕作のアドバイスもたくさんいただくことができました。

水を入れ始めた池の中を覗くと元気に泳ぐゲンゴロウを2頭確認することができ、安心すると同時に、これから復元した畦畔、水田の管理を肝に銘じました。

(報告:N /写真も)

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